Let's Start from Here.

"今ここ"から始めよう。新しい発見を求める旅。

販促活動で成果を上げるための必須の視点=体系化・数値化

再現性のあるノウハウは、体系化されている

大リーガーのイチロー選手は、「あなたは自分を天才だと思いますか?」という質問に対し、

「僕は天才ではありません。なぜかというと自分がどうしてヒットを打てるのかを説明できるからです。」

と答えています。

「説明できる」ということは、どうやったらヒットを打つためのノウハウを自分の中で体系化されているんだろうと思います。だから、長期に渡って成果を上げ続けることができるし、基準があるからさらに進化させていったり、不調の時にも原点に戻って修正することができる。

 

僕はビジネスパーソンとしてのキャリアを、フランチャイズビジネスの立ち上げという仕事からスタートしました。僕にとって幸運だったのは、このフランチャイズという形態が体系化を前提としているビジネスだったことです。FC本部は、加盟店にマニュアルとスーパーバイジングという形でノウハウを提供しており、このノウハウが業態の強みであり、かつ加盟店に提供する商品になります。だから、本部は加盟店が再現できるよう、あらゆる活動を体系化しなくてはいけません。

この考え方が、Web業界に転職した際に大いに役に立ちました。

 

数字の収集が容易なWebの世界

Web制作会社で最初に担当したのはECサイトの運営。訪問者数、滞在時間、直帰率、購買率など、顧客の顔が見えない代わりに、顧客の行動を数字で把握できるECサイトは、FC店舗で自分でつくったチラシをポスティングして回りながら、配布枚数を地図にメモして手作業で集計するのと比較すると、なんて素晴らしいんだろうと感動したものです。

そんなWeb専業の会社を経て、Webを基点としながら様々な販促手法を組み合わせたマーケティング支援をしたいと広告代理店で働き始めましたが、すぐに違和感を感じました。マスメディアの広告について、費用対効果を十分計測・検証していないように思えたからです。

 

Web=計測可能、Real=計測不可能?

「テレビCMの成果は具体的にはわからないけど、お茶の間に配信できるから、認知拡大に効果がある」「新聞は◯◯世帯に配布されているし、信頼性の高いメディアだから効果がある」

・・・このような発言を聴くたびに、論理の飛躍を感じざるを得ませんでした。

もちろん、効果がないとも思っていませんでしたが、施策の実施結果を数値で把握し、成功するためのノウハウを体系化することが前提のフランチャイズビジネスや、目標に至るステップを分解し、すべて数値化してステップごとに改善していくECサイトの視点で考えると、あまりにザックリしていて、実施の可否を決断する材料としては不十分に感じたのです。

 

UFJをV字回復させた森岡毅さんが教えてくれる体系化された実践的マーケティング

そんな時に出会ったのが、現ユニバーサル・スタジオ・ジャパンCMOであり、窮地にあったUFJをV字回復させた森岡毅さんの書籍。

以前、「プロフェッショナル 仕事の流儀」を拝見して名前は知っていたのですが、本を拝見して森岡さんのノウハウに驚嘆しました。

現在、森岡さんの著書は2016年7月現在、3冊出版されていますが、3冊目の『確率思考の戦略論』に関しては、巻末で50ページに渡って数式が紹介されており、今の僕には異次元過ぎて活用できるまでに何年か掛かりそうです。

しかし、森岡さんがブランドマネジャーとして活躍されていたP&Gにしても、 森岡さんがUFJで仕掛けられているマーケティング施策にしても、目標達成のための指標を数値化し、施策を体系化し、実施結果を分析してノウハウをブラッシュアップさせている事実があり、あらゆる活動が体系化・数値化可能であることを再認識させてくれました。

 

Webサイト基点のマーケティング

現在、僕が関わっているクライアントは中小・零細企業がほとんどです。中小企業を対象としたコンサルティング会社で働いていた時は、クライアントは中小企業でも自分は上場企業の環境で働いていたので気づけなかったのですが、小さな会社では圧倒的に人的リソースが不足しており、ビジネスをスケールするための資金力もありません。

そんな中でやはり、巨額のCM制作費を使わずとも、地理的ハードルを超えることのできるWebは、注力すべきチャネルだと思います。

見込客をWebサイトに誘導し、その行動を数値として収集し、商品開発や販促活動にフィードバックすることができれば、少ない人数、少ない予算でも、施策の実行・数値化・体系化が可能となります。

自社の商品やサービスの何が見込客にとっての価値であるか、客観的な数値を元に把握することができれば、その気づきを横展開していくことができるはずです。

 

久しぶりに学習欲が高まっているのを感じていますが、確率統計など森岡さんが紹介されている数式にざっと目を通すと、僕の場合は、高校数学からやり直しになりそうです。。。